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名取市 2017.11.15

語り部 ✖ 福祉大生 震災学習協働プログラム

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みやぎ教育旅行等コーディネート支援センターが初めて主催する、修学旅行生向けの震災学習プログラムを、8日に名取市で実施しました。語り部と被災地を歩いて震災の体験と教訓を聞き、大学生と体操やゲームを楽しみながら防災を学ぶプログラムです。

東日本大震災発生から6年8カ月。これまで震災の記憶を語り続ける人たちと、被災地の声を聞こうと宮城を訪れる人たちの橋渡しをしてきた当センターが、復旧・復興の進む今、あらためて若い世代へ大震災をどう伝えていくかを考えました。実体験に基づく語り部の話と、年齢が近い大学生の防災教育メニューを連携させることで、災害を多面的に捉え、自ら身を守り行動する力を養います。

今回、名取市下増田・北釜地区を訪れたのは、長野県丸子修学館高校2年4組のみなさん。元住民で閖上さいかい市場振興会会長の栁沼宏昌さんから、震災前の集落の風景と人々の暮らし、震災がもたらした被害と人々の行動、今も面影を残す下増田神社などについて詳しく聞きました。

とっさの判断や偶然により助かった人たちと命を落とした人たちの話に、生徒の皆さんは衝撃を受けながらも熱心に聞き入ります。

かつての地域の面影を残す家屋。所有する鈴木英二さんが、震災の記憶を多くの人に伝えるため解体せずに残しています。鈴木さんは犠牲者の地蔵を安置する北釜観音寺や、海岸林再生について話してくれました。
栁沼さんが住む美田園第一仮設住宅、経営する商店のある閖上さいかい市場を通り、震災当時避難所になった名取市文化会館へ。ホールで津波の映像や写真を見ながら、この日の語り部を振り返りました。

「危険があったらまず逃げること」「逃げるのは恥ずかしいことじゃない。助けを呼んだり、伝えたりする役目がある」栁沼さんの伝えたいことが、全員の心に響きます。

続いて、震災直後からボランティア活動を続ける東北福祉大学の減災・防災教育メニューが始まりました。

学生ボランティアの皆さんが栁沼さんの体験に関連させながら、避難所でのエコノミークラス症候群を予防するオリジナルの体操や、減災カルタを披露。ボランティア体験談や楽しいインタビューで交流を深めながらプログラムを進めていきます。先生たちも参加し、全員で楽しみながら学びました。

ことし初めて宮城を修学旅行先に選んでくれた丸子修学館高校の皆さん、ありがとうございました。メモを取りながら熱心に話を聞く態度や笑顔で交流する姿を見て、手前みそですがこの企画の成功を感じました。
また、今回、気仙沼市や石巻市などでの震災学習に参加した生徒の皆さんも、同様に学びの多い旅行だったと思います。長野に帰ってからも、宮城からのメッセージをたくさんの人に伝えてください。そしてまたいつか宮城に来てくださいね(^-^)

(お)