県内その他地域 2018.07.12
天平ろまん館
日本で初めて砂金が採れた、宮城県涌谷(わくや)町。
県北部、奥羽山脈と北上山地の中間に位置する、美しい田園風景が広がる町です。
約1250年前、東大寺に大仏の建立を進める聖武天皇が、仏身に使う黄金の不足に苦慮していたとき、当時陸奥に赴任していた百済王敬福(くだらのこにきしきょうふく)が、涌谷で採取した砂金900両を献上。無事大仏は完成しました。
聖武天皇は大いに喜ばれ、年号を天平から天平感宝に改元。これを聞いた大伴家持は、万葉集に歌を残しました。以来、涌谷町は「大仏さまのふるさと・万葉最北の里」とも呼ばれ、歴史を今に伝えています。
国の史跡に指定されている黄金山産金遺跡にある「天平ろまん館」は、金にまつわる歴史や技術を学べるほか、砂金採り体験もできる施設です。館内には、遺跡からの出土品や資料などが展示されています。(※許可を得て撮影しています)
大仏建立や砂金採取の技術の多くは、大陸や朝鮮半島から伝わったそうです。きらびやかな装飾が映えますね。
砂金採りに挑戦!お椀の形の容器にたっぷり砂をすくい、水につけてゆっくり揺らします。砂は流れていきますが金は重いので、容器の底に沈みます。ぐるぐるぐるぐる・・・
あっ、金(約2.5㎜)発見!!小さくても感動です!
見つけた砂金は、容器に入れて持ち帰れます。
併設のレストランでは郷土料理「おぼろ汁」や油麩丼などの食事を提供(団体はバス3台まで受入可)。園内の茶屋では気軽に抹茶を楽しめます。水曜定休(団体の場合は応相談)。地域産業を学ぶ県内外からの小中学生のほか、外国人観光客も定期的に訪れているそうです。
産金はじまりの地を訪れて、壮大な歴史ロマンを体感してみませんか?
●わくや万葉の里 天平ろまん館 http://www.tenpyou.jp/
(お)