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石巻市 2020.01.09

石ノ森萬画館で「ショーン・タンの世界展」

拍 手2

独創的な絵本やイラストで世界を魅了するショーン・タンさんの作品展が、石ノ森萬画館で開かれています。

 石ノ森萬画館第76回特別企画展『ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ』

ショーン・タンさんは、オーストラリア出身の絵本作家・イラストレーター。子どもの本のノーベル賞とも言われるアンデルセン賞ほか数々の賞を受賞し、作品は世界中で翻訳されています。
今回は、アカデミー賞短編アニメーション賞を受賞した作品「ロスト・シング」をはじめ、タンさんが手掛けた作品の貴重な原画やスケッチ、立体作品など130点を展示。可愛らしいけれどちょっと怖い、奇妙で懐かしい世界が広がります。
(※許可を得て撮影しています)

鉛筆だけで描き込まれた「アライバル」。原画ならではの細やかな質感です。
絵本で見るのとはまた違った魅力があります。

「ショーン・タン」と聞いて最初に連想するのは、「アライバル」や「エリック」、「セミ」などの色を抑えた静かなイラストですが、画家でもあるタンさんは、きらびやかでダイナミックな作品も多く手掛けています。
緻密な鉛筆画と全く違ったアプローチで描かれる絵画は、大きくて迫力があります。絵の具の質感や筆運びも直に感じてほしいというタンさんの希望で、額装なしで飾られているのもすごい!その表現力にただただ圧倒されます。

作品の数々を鑑賞するうちに、タンさんの温かい人柄が伝わってきます。
社会への警鐘の裏に隠れた万物への愛情。まるで暗いトンネルの先に広がる極彩色の世界のようで、物事の二面性を表しているようにも感じられました。
タンさんが一貫して描く、何かが失われた世界に生まれる新しい希望の芽を、ぜひ会場で。


期間中は、市内を周遊するスタンプラリーや「ロスト・シング」の特別上映のほか、タンさんもお気に入りの萬画館オリジナルコラボメニューも楽しめます。

『ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ』公式サイト ☞ www.artkarte.art/shauntan/
石ノ森萬画館 ☞ https://www.mangattan.jp/manga

(お)