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仙台市 2017.11.29

仙台市宮城野区蒲生字町87

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せんだい3.11メモリアル交流館の企画展「仙台市宮城野区蒲生字町87」を見てきました。

蒲生地区は仙台市東部、七北川の河口付近にあります。
多年草の植物「蒲」が生い茂っていたことが地名の由来と言われています。

交流館の壁に描かれている可愛い地図で見てみると、こんなところです。
昔は水運の要所として栄えた地域でした。

蒲生干潟には渡り鳥が飛来し、水辺には希少な生き物が住んでいました。
豊かな自然があり、たくさんの人々が訪れた場所です。
サーフィンするひと、潮干狩りするひと、
日本一標高の低い山「日和山」から初日の出を拝むひと、
私のように、ただただ海を眺めてぼ~っとするひと、などなど・・・

東日本大震災が発生し、たくさんあった住宅や、松などの植物は津波にのみこまれてしまいました。
今回の企画展では、震災以前の蒲生地区の様子を写した写真が展示されています。

住宅の密集する小道を、小さな祠や古い商店を横目に、自転車で颯爽と(?)すり抜けて干潟を目指した、幼い頃の自分を思い出しました。

映像作品「Mind the Gap」も放映されています。
交流館のある仙台市営地下鉄荒井駅から蒲生干潟の日和山までの道のりを、3台の車載カメラで撮影した映像です。
展示されている以前の風景写真を見た後、映像で道のりを辿ると、改めて津波被害の大きさを感じました。

地域の人たちが製作した、日和山のジオラマ。
緑に覆われた震災前の日和山を再現しています。

日和山の標高は、津波被害により現在は3メートルほどになってしまいましたが、以前は標高6.05メートルありました。
階段も14段あって(今は4段くらい)。
頂上にはのんびりするのにちょうどいいベンチもありました。
かつて漁師さんたちが天候と波の様子を見ていた山頂からの風景は、潮の満ち引き、朝日と夕暮れなど、様々な表情を見せてくれていました。


震災後日和山周辺の地域は災害危険区域に指定され、現在は事業用地造成工事が行われています。
住宅も、日和山の大きな階段やベンチも無くなってしまったけれど、干潟の生き物たちは徐々に戻ってきています。


日和山周辺地域の今と、以前の暮らしに触れることができる企画展です。
是非足を運んでみて下さい。



せんだい3.11メモリアル交流館「仙台市宮城野区蒲生字町87」
期間 / 2017年11月7日から2018年1月28日まで
http://sendai311-memorial.jp/


(N)